次の文章にいう「第二段の論理の操作」についての説明として、妥当なものはどれか。
成文法規の解釈は、まず「文理解釈」に始まり、次いで「論理解釈」に移る。文理解釈は、成文法の文章および用語について法規の意義を確定し、論理解釈は、成文法の一般規定を具体的な事件の上に当てはめるための論理の筋道を考察する。論理解釈を行うに当たっては、第一に「三段論法」が活用される。三段論法による法の解釈は、法規を大前提とし、事件を小前提として、結論たる判決を導き出そうとするのである。しかし、いかに発達した成文法の体系といえども、絶対に完全無欠ではあり得ない。故に、特殊の事件につき直接に三段論法を適用すべき明文の規定が欠けている場合には、更に第二段の論理の操作が必要となる。
1
甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「反対解釈」である。
2
乙についてのみ規定があり、甲に関する規定が欠けているのは、甲に対する乙の規定の準用を排除する立法者の意志である、という理由から、甲に対しては乙の場合と反対の解釈を下すのは、「勿論解釈」である。
3
甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「類推解釈」である。
4
乙についてのみ規定があり、甲に関する規定が欠けているのは、甲に対する乙の規定の準用を排除する立法者の意志である、という理由から、甲に対しては乙の場合と反対の解釈を下すのは、「拡大解釈」である。
5
甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「縮小解釈」である。
解答
正解
3解説
3 〇
甲の事件につき規定がなく、類似の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「類推解釈」である。
・立法者意志解釈
AI による概要
立法者意思解釈(主観説)とは、法律の解釈において、その法を制定した当時の立法者(国会)が意図した目的や真意を尊重する手法。条文の文言だけでなく、法案の提案理由、審議経過、議事録などを通じて「立法時の意思」を確定し、それを基準に法内容を定める。この手法は、解釈が恣意的になることを防ぐ一方で、時代にそぐわなくなるという批判もある。