Aは複数の債権者から債務を負っていたところ、債権者の一人で懇意にしているBと相談の上、Bに優先的な満足を得させる意図で、A所有の唯一の財産である甲土地を、代物弁済としてBに譲渡した。その後、Bは同土地を、上記事情を知らないCに時価で売却し、順次、移転登記がなされた。この場合において、Aのほかの債権者Xは、自己の債権を保全するために、どのような権利に基づき、誰を相手として、どのような対応をとればよいか。判例の立場を踏まえて40字程度で記述しなさい。
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正解例
詐害行為取消権に基づき、Bを相手として、裁判所にAB間の契約の取消及び価格賠償を求める。(44字)
※法改正前の解答例
債権者取消権に基づき、Bを相手として、裁判所にAB間の契約の取消及び価格賠償を求める。(43字)
解説
・詐害行使取消権は、債務者には使えない
・善意の受益者・転得者には使えない
・取り消せるのはAB間の契約(BC間の契約は有効のまま)
・Cから甲土地を回収できないが、お金が戻ってくればよい
・詐害行為取消権は、裁判でしか使えない
・代物弁済の取消しと価額償還は、裁判で請求する
■ 民法
(詐害行為取消請求)
第四百二十四条 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
2 前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。
3 債権者は、その債権が第一項に規定する行為の前の原因に基づいて生じたものである場合に限り、同項の規定による請求(以下「詐害行為取消請求」という。)をすることができる。
4 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、詐害行為取消請求をすることができない。