土. 6月 6th, 2026

次の文章は、公務員に対する国の損害賠償責任の成立が争点となった事案の最高裁判所判決の一節である。空欄〔 ア 〕~〔 エ 〕に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

 思うに、国と国家公務員…との間における主要な義務として、法(国家公務員法、自衛隊法)は、公務員が〔 ア 〕義務…並びに法令及び上司の命令に従うべき義務…を負い、国がこれに対応して公務員に対し〔 イ 〕義務…を負うことを定めているが、国の義務は右の…義務にとどまらず、国は、公務員に対し、国が公務遂行のために設置すべき場所、施設もしくは器具等の設置管理又は公務員が国もしくは上司の指示のもとに遂行する公務の管理にあたって、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務…を負っているものと解すべきである。(中略)右のような〔 ウ 〕義務は、ある法律関係に基づいて〔 エ 〕の関係に入った当事者間において、当該法律関係の付随義務として当事者の一方又は双方が相手方に対して信義則上負う義務として一般的に認められるべきものであって、国と公務員との間においても別異に解すべき論拠はなく、(後略)。(最三小判昭和50年2月25日民集29巻2号143頁以下)

1      
ア 品位を保持する イ 身分保障 ウ 危険防止 エ 特別な社会的接触

2      
ア 職務に専念すべき イ 給与支払 ウ 安全配慮 エ 特別な社会的接触

3      
ア 職務に専念すべき イ 身分保障 ウ 安全配慮 エ 特別な権力

4      
ア 品位を保持する イ 給与支払 ウ 安全配慮 エ 特別な権力

5      
ア 職務に専念すべき イ 給与支払 ウ 危険防止 エ 特別な権力

解答         

正解
解説 〔 ア 〕職務に専念すべき
〔 イ 〕給与支払
〔 ウ 〕安全配慮
〔 エ 〕特別な社会的接触

 思うに、国と国家公務員…との間における主要な義務として、法(国家公務員法、自衛隊法)は、公務員が〔 職務に専念すべき 〕義務…並びに法令及び上司の命令に従うべき義務…を負い、国がこれに対応して公務員に対し〔 給与支払 〕義務…を負うことを定めているが、国の義務は右の…義務にとどまらず、国は、公務員に対し、国が公務遂行のために設置すべき場所、施設もしくは器具等の設置管理又は公務員が国もしくは上司の指示のもとに遂行する公務の管理にあたって、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務…を負っているものと解すべきである。(中略)右のような〔 安全配慮 〕義務は、ある法律関係に基づいて〔 特別な社会的接触 〕の関係に入った当事者間において、当該法律関係の付随義務として当事者の一方又は双方が相手方に対して信義則上負う義務として一般的に認められるべきものであって、国と公務員との間においても別異に解すべき論拠はなく、(後略)。(最三小判昭和50年2月25日民集29巻2号143頁以下)

■ 判例 

国の国家公務員に対する安全配慮義務の有無 (最判昭和50年2月25日)

「一、国の国家公務員に対する安全配慮義務の有無
二、国の安全配慮義務違背を理由とする国家公務員の国に対する損害賠償請求権の消滅時効期間」

「一、国は、国家公務員に対し、その公務遂行のための場所、施設若しくは器具等の設置管理又はその遂行する公務の管理にあたつて、国家公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務を負つているものと解すべきである。
二、国の安全配慮義務違背を理由とする国家公務員の国に対する損害賠償請求権の消滅時効期間は、一〇年と解すべきである。」

(裁判所 裁判例結果詳細 最判昭和50年2月25日)


■ 国家公務員法

(職務に専念する義務)
第百一条 職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、政府がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、官職を兼ねてはならない。職員は、官職を兼ねる場合においても、それに対して給与を受けてはならない。
2 前項の規定は、地震、火災、水害その他重大な災害に際し、当該官庁が職員を本職以外の業務に従事させることを妨げない。

投稿者 Ren Yababa

邪抜刃 廉(やばば れん)a.k.a.フクイレン