行政立法についての次の記述のうち、妥当なものはどれか。
1
省令は、各省大臣が発することとされているが、政令は、内閣総理大臣が閣議を経て発することとされている。
2
各省の外局として置かれる各庁の長や各委員会は、規則その他の特別の命令を発することができるが、これについては、それぞれの設置法などの法律に別の定めを要する。
3
内閣に置かれる内閣府の長である内閣官房長官は、内閣府の命令である内閣府令を発することができる。
4
各省大臣などは、その所掌事務について公示を必要とするときは、告示を発することができるが、これが法規としての性格を有することはない。
5
政令及び省令には、法律の委任があれば、罰則を設けることができるが、各庁の長や各委員会が発する規則などには、罰則を設けることは認められていない。
解答
正解
2解説
1 ×
省令は、各省大臣が発することとされているが、政令は、内閣
・憲法 第七十三条 六号
2 〇
各省の外局として置かれる各庁の長や各委員会は、規則その他の特別の命令を発することができるが、これについては、それぞれの設置法などの法律に別の定めを要する。
・各委員会及び各庁の長官は、別に法律の定めるところにより、政令及び省令以外の規則その他の特別の命令を自ら発することができる(国家行政組織法 第十三条)
3 ×
内閣に置かれる内閣府の長である
・内閣府の長は、内閣総理大臣とする(内閣府設置法 第六条)
4 ×
各省大臣などは、その所掌事務について公示を必要とするときは、告示を発することができるが、これが法規としての性格を有する
・ 高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)の性質 (最判平成2年1月18日)
(裁判所 裁判例結果詳細 最判平成2年1月18日)
5 ×
政令及び省令には、法律の委任があれば、罰則を設けることができるが、各庁の長や各委員会が発する
・各委員会及び各庁の長官は、別に法律の定めるところにより、政令及び省令以外の規則その他の特別の命令を自ら発することができる(国家行政組織法 第十二条、第十三条)
■ 判例
・ 高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)の性質 (最判平成2年1月18日)
「高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)は、法規としての性質を有する」
(裁判所 裁判例結果詳細 最判平成2年1月18日)
■ 内閣府設置法
(内閣府の長)
第六条 内閣府の長は、内閣総理大臣とする。
2 内閣総理大臣は、内閣府に係る事項についての内閣法にいう主任の大臣とし、第四条第三項に規定する事務を分担管理する。
■ 国家行政組織法
第十二条 各省大臣は、主任の行政事務について、法律若しくは政令を施行するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、それぞれその機関の命令として省令を発することができる。
2 各外局の長は、その機関の所掌事務について、それぞれ主任の各省大臣に対し、案をそなえて、省令を発することを求めることができる。
3 省令には、法律の委任がなければ、罰則を設け、又は義務を課し、若しくは国民の権利を制限する規定を設けることができない。
第十三条 各委員会及び各庁の長官は、別に法律の定めるところにより、政令及び省令以外の規則その他の特別の命令を自ら発することができる。
第十四条 各省大臣、各委員会及び各庁の長官は、その機関の所掌事務について、公示を必要とする場合においては、告示を発することができる。
2 各省大臣、各委員会及び各庁の長官は、その機関の所掌事務について、命令又は示達をするため、所管の諸機関及び職員に対し、訓令又は通達を発することができる。
■ 日本国憲法
第七十三条 内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。
一 法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
二 外交関係を処理すること。
三 条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
四 法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。
五 予算を作成して国会に提出すること。
六 この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
七 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。