木. 6月 4th, 2026

会社法上の公開会社の剰余金の配当に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1      
剰余金の配当は、確定した計算書類およびこれに準ずる計算書類を基礎に、同一事業年度内に何度でも行うことができる。

2      
剰余金の配当について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款に定めることは、株主平等原則に反して許されない。

3      
指名委員会等設置会社は、株主総会の承認に代えて、取締役会で剰余金の配当を決定することができる旨の定款の定めを置くことができる。

4      
配当される財産は金銭に限定されないが、現物でのみ配当する場合には、株主総会の特別決議が必要である。

5      
剰余金配当請求権は、株主が会社から直接経済的利益を受ける重要な権利であるため、剰余金配当請求権を付与しない旨の定款の定めを置くことは許されない。

解答         

正解
解説
1 〇
剰余金の配当は、確定した計算書類およびこれに準ずる計算書類を基礎に、同一事業年度内に何度でも行うことができる。

・株式会社は、その株主(当該株式会社を除く)に対し、剰余金の配当をすることができる(第四百五十三条)

2 〇
剰余金の配当について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款に定めることは、株主平等原則に反して許されない。

・会社法 第百九条

3 〇
指名委員会等設置会社は、株主総会の承認に代えて、取締役会で剰余金の配当を決定することができる旨の定款の定めを置くことができる。

・会社法 第四百五十九条

4 〇
配当される財産は金銭に限定されないが、現物でのみ配当する場合には、株主総会の特別決議が必要である。

・会社法 第四百五十四条 4項

5 ×
剰余金配当請求権は、株主が会社から直接経済的利益を受ける重要な権利であるため、剰余金配当請求権を付与しない旨の定款の定めを置くことは許されない

・会社法 第百五条


■ 会社法

(株主の権利)
第百五条 株主は、その有する株式につき次に掲げる権利その他この法律の規定により認められた権利を有する。
 一 剰余金の配当を受ける権利
 二 残余財産の分配を受ける権利
 三 株主総会における議決権
2 株主に前項第一号及び第二号に掲げる権利の全部を与えない旨の定款の定めは、その効力を有しない。

(株主の平等)
第百九条 株式会社は、株主を、その有する株式の内容及び数に応じて、平等に取り扱わなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、公開会社でない株式会社は、第百五条第一項各号に掲げる権利に関する事項について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる。
3 前項の規定による定款の定めがある場合には、同項の株主が有する株式を同項の権利に関する事項について内容の異なる種類の株式とみなして、この編及び第五編の規定を適用する。

(株主総会の決議)
第三百九条 株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
 一 第百四十条第二項及び第五項の株主総会
 二 第百五十六条第一項の株主総会(第百六十条第一項の特定の株主を定める場合に限る。)
 三 第百七十一条第一項及び第百七十五条第一項の株主総会
 四 第百八十条第二項の株主総会
 五 第百九十九条第二項、第二百条第一項、第二百二条第三項第四号、第二百四条第二項及び第二百五条第二項の株主総会
 六 第二百三十八条第二項、第二百三十九条第一項、第二百四十一条第三項第四号、第二百四十三条第二項及び第二百四十四条第三項の株主総会
 七 第三百三十九条第一項の株主総会(第三百四十二条第三項から第五項までの規定により選任された取締役(監査等委員である取締役を除く。)を解任する場合又は監査等委員である取締役若しくは監査役を解任する場合に限る。)
 八 第四百二十五条第一項の株主総会
 九 第四百四十七条第一項の株主総会(次のいずれにも該当する場合を除く。)
  イ 定時株主総会において第四百四十七条第一項各号に掲げる事項を定めること。
  ロ 第四百四十七条第一項第一号の額がイの定時株主総会の日(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては、第四百三十六条第三項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
 十 第四百五十四条第四項の株主総会(配当財産が金銭以外の財産であり、かつ、株主に対して同項第一号に規定する金銭分配請求権を与えないこととする場合に限る。)
 十一 第六章から第八章までの規定により株主総会の決議を要する場合における当該株主総会
 十二 第五編の規定により株主総会の決議を要する場合における当該株主総会
3 前二項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会(種類株式発行会社の株主総会を除く。)の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
 一 その発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設ける定款の変更を行う株主総会
 二 第七百八十三条第一項の株主総会(合併により消滅する株式会社又は株式交換をする株式会社が公開会社であり、かつ、当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部又は一部が譲渡制限株式等(同条第三項に規定する譲渡制限株式等をいう。次号において同じ。)である場合における当該株主総会に限る。)
 三 第八百四条第一項の株主総会(合併又は株式移転をする株式会社が公開会社であり、かつ、当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部又は一部が譲渡制限株式等である場合における当該株主総会に限る。)

(株主に対する剰余金の配当)
第四百五十三条 株式会社は、その株主(当該株式会社を除く。)に対し、剰余金の配当をすることができる。

(剰余金の配当に関する事項の決定)
第四百五十四条 株式会社は、前条の規定による剰余金の配当をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
 一 配当財産の種類(当該株式会社の株式等を除く。)及び帳簿価額の総額
 二 株主に対する配当財産の割当てに関する事項
 三 当該剰余金の配当がその効力を生ずる日
2 前項に規定する場合において、剰余金の配当について内容の異なる二以上の種類の株式を発行しているときは、株式会社は、当該種類の株式の内容に応じ、同項第二号に掲げる事項として、次に掲げる事項を定めることができる。
 一 ある種類の株式の株主に対して配当財産の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
 二 前号に掲げる事項のほか、配当財産の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
3 第一項第二号に掲げる事項についての定めは、株主(当該株式会社及び前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて配当財産を割り当てることを内容とするものでなければならない。
4 配当財産が金銭以外の財産であるときは、株式会社は、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めることができる。ただし、第一号の期間の末日は、第一項第三号の日以前の日でなければならない。
 一 株主に対して金銭分配請求権(当該配当財産に代えて金銭を交付することを株式会社に対して請求する権利をいう。以下この章において同じ。)を与えるときは、その旨及び金銭分配請求権を行使することができる期間
 二 一定の数未満の数の株式を有する株主に対して配当財産の割当てをしないこととするときは、その旨及びその数
5 取締役会設置会社は、一事業年度の途中において一回に限り取締役会の決議によって剰余金の配当(配当財産が金銭であるものに限る。以下この項において「中間配当」という。)をすることができる旨を定款で定めることができる。この場合における中間配当についての第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「取締役会」とする。

(剰余金の配当等を取締役会が決定する旨の定款の定め)
第四百五十九条 会計監査人設置会社(取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役以外の取締役)の任期の末日が選任後一年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の日後の日であるもの及び監査役設置会社であって監査役会設置会社でないものを除く。)は、次に掲げる事項を取締役会(第二号に掲げる事項については第四百三十六条第三項の取締役会に限る。)が定めることができる旨を定款で定めることができる。
 一 第百六十条第一項の規定による決定をする場合以外の場合における第百五十六条第一項各号に掲げる事項
 二 第四百四十九条第一項第二号に該当する場合における第四百四十八条第一項第一号及び第三号に掲げる事項
 三 第四百五十二条後段の事項
 四 第四百五十四条第一項各号及び同条第四項各号に掲げる事項。ただし、配当財産が金銭以外の財産であり、かつ、株主に対して金銭分配請求権を与えないこととする場合を除く。
2 前項の規定による定款の定めは、最終事業年度に係る計算書類が法令及び定款に従い株式会社の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして法務省令で定める要件に該当する場合に限り、その効力を有する。
3 第一項の規定による定款の定めがある場合における第四百四十九条第一項第一号の規定の適用については、同号中「定時株主総会」とあるのは、「定時株主総会又は第四百三十六条第三項の取締役会」とする。


投稿者 Ren Yababa

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