次の文章の空欄〔 ア 〕~〔 エ 〕に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。
行政と私人との間の法的紛争が訴訟となるのは、行政が何かを行った作為の場合だけではなく、何も行わない不作為の場合もありうる。このような行政の不作為についてどのような訴訟で私人が救済を求めるかは、行政救済法の領域における大きな問題である。
行政事件訴訟法の定める抗告訴訟の中で、同法の制定当初からこの不作為に対する訴訟類型として存在したのは、行政庁が法令に基づく申請に対し、〔 ア 〕に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める「不作為の違法確認の訴え」であった。しかしこの訴訟類型は、申請に対して何らかの処分をすることを促すにとどまる消極的なものであるため、救済手段としての効果は限定されたものであった。そこで、平成16年の行政事件訴訟法の改正によって、このような場合について、〔 イ 〕訴訟の提起を認め、またその〔 イ 〕訴訟にかかる処分又は裁決がされないことにより生ずる〔 ウ 〕を避けるため緊急の必要があり、かつ、〔 エ 〕について理由があるとみえるときは、仮の〔 イ 〕による救済が可能となった。またこのほか、この改正によって、申請に対する処分以外の処分についても〔 イ 〕訴訟を提起することができることになった。
1 併合提起された訴訟 2 速やか 3 救済の必要 4 差止め 5 義務存在確認 6 相当の期間内 7 職務執行命令 8 公の利益に対する障害 9 公益上の必要 10 代執行 11 重大な損害 12 義務付け 13 回復困難な損害 14 迅速 15 償うことのできない損害 16 本案 17 標準処理期間内 18 訴えの利益の消滅 19 手続の執行 20 合理的な期間内
〔 ア 〕
〔 ウ 〕
〔 エ 〕
正解
ア 6 イ 12 ウ 15 エ 16解説
〔 ア 〕 6 相当の期間内〔 イ 〕12 義務付け
〔 ウ 〕15 償うことのできない損害
〔 エ 〕16 本案
行政と私人との間の法的紛争が訴訟となるのは、行政が何かを行った作為の場合だけではなく、何も行わない不作為の場合もありうる。このような行政の不作為についてどのような訴訟で私人が救済を求めるかは、行政救済法の領域における大きな問題である。 行政事件訴訟法の定める抗告訴訟の中で、同法の制定当初からこの不作為に対する訴訟類型として存在したのは、行政庁が法令に基づく申請に対し、〔 相当の期間内 〕に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める「不作為の違法確認の訴え」であった。しかしこの訴訟類型は、申請に対して何らかの処分をすることを促すにとどまる消極的なものであるため、救済手段としての効果は限定されたものであった。そこで、平成16年の行政事件訴訟法の改正によって、このような場合について、〔 義務付け 〕訴訟の提起を認め、またその〔 義務付け 〕訴訟にかかる処分又は裁決がされないことにより生ずる〔 償うことのできない損害 〕を避けるため緊急の必要があり、かつ、〔 本案 〕について理由があるとみえるときは、仮の〔 義務付け 〕による救済が可能となった。またこのほか、この改正によって、申請に対する処分以外の処分についても〔 義務付け 〕訴訟を提起することができることになった。
■ 行政事件訴訟法
(抗告訴訟)
第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。
2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求 その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。
5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。
6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。
一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。
二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。
7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
(仮の義務付け及び仮の差止め)
第三十七条の五 義務付けの訴えの提起があつた場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること(以下この条において「仮の義務付け」という。)ができる。
2 差止めの訴えの提起があつた場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずること(以下この条において「仮の差止め」という。)ができる。
3 仮の義務付け又は仮の差止めは、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、することができない。
4 第二十五条第五項から第八項まで、第二十六条から第二十八条まで及び第三十三条第一項の規定は、仮の義務付け又は仮の差止めに関する事項について準用する。
5 前項において準用する第二十五条第七項の即時抗告についての裁判又は前項において準用する第二十六条第一項の決定により仮の義務付けの決定が取り消されたときは、当該行政庁は、当該仮の義務付けの決定に基づいてした処分又は裁決を取り消さなければならない。